2012年7月6日金曜日

キューン



 このガチャガチャとした社会の中で僕ごときが好きな音楽の趣味を語っても罰は当たらんだろうと、ちょいちょい挟むことにしました。本来は個人名を出して評する事は避けてきましたが、もう関係ねえっす!
 お店に行っても買おうと思っていたCDが売ってないので毎回注文してるのもどうもしっくりこない。もっと聴きたいやつたくさんあるのに。とにかく僕はパッケージで欲しいのです。

 そんなわけでマイブームになっております~
 最近は携帯の待ち受けもスティーヴキューンにしております。

 steve kuhn
1938年3月24日、ニューヨークブルックリン出身、ピアニスト、作曲家
ハーバード卒のインテリジェンスな方です。

 チックコリアやハーヴィーハンコックの裏に隠れて?比較的地味な存在の様に感じるのは僕だけでしょうか?この人も秀逸なピアノ、ローズの演奏家である事は間違いありません。

 ここ最近はヴィーナスレコードからのスタンダード集によって日本でも人気が出てきた感はあります。今年スティーヴスワロウらと共に新譜「Wisteria」を発表し、そちらも非常に秀作だと思いました。
もう70歳も半ばになって新曲作ってトリオをやるというだけでも、僕にとってはとてもリスペクト出来るおじいちゃんであります。

 しかし僕的に好きなのはなんといっても60年代~70年代の作品群で、特に愛聴盤なのが71年の「Steve kuhn」です。ロン・カーター、ビリー・コブハム、アイアート・モレイラという強力なメンツと弦楽四重奏までいれた渾身の作でありますが、セールス的にはいまいちだったそうです。
 個人的に好きな理由としては本人の歌が入っているのが一番のポイントです。このヴォーカルはパッと聴きモヤッっとしてるせいか賛否あるようですが、この”空気!

最高です!
 
暑い夏にはこのクールさが僕には必要です。

 ローズの音も秀逸だしフレージングも最高ですが、作曲家としても最高だと思います。曲によってはクラブ受けしそうなアッパーなものも良いですな~

 世間的にはECMから出た74年の名盤「TRANCE」が有名だと思います。僕的にはこちらも愛聴盤でCDで出た時からだから、、かれこれ10年以上はかなりの頻度で聴き続けています。不思議と飽きないんですこれが。

 いつかこんな”音”を自分も作ってみたいと常々思い続けています。


 先日注文して届いたのは60年代のやつで、ここんとこ気に入ってます。

1966年の「Three waves」

スティーブ・スワロウ(b)、ピート・ラロカ(ds)のトリオで初のリーダー作でもあります。
1曲目のカーラブレイ作のIda Lupinoから最高です。個人的にはポールブレイのバージョンも捨てがたいですな。







1968年の「Watch What Happens!」

こちらはヨーロッパの現地ミュージシャンとのトリオです。
1曲から軽快にラテンテイストで良い感じです。
こちらの方が音質的に好きなのですが、この音圧ってどうなってるのだろうか?なんか知らないけど音圧があるんです。僕的に最近のデジ録盤より好きかも。
 よくおじさん方が「昔のアナログの方が音がよかった」というのも最近になって良くわかるようになった気がする。


 まだ全部集めてないですが、まだ掘り下げて聴いてみようと思います。

というわけでマニア(そうでもないでしょ?)な話でした。